島田

気圧のせいか,朝から頭が重い。このところの群発性の偏頭痛は右に起こるのだけれど,今朝の頭痛は左側だ。お盆明けから遅刻というのもなんなので,イブクイックを流し込んで会社に。それでも午前中はほとんど仕事にならなかった。まあ,他社はまだお盆休みなのか,ほとんど閑散とした社内だったのだけれど。

午後から少しずつ持ち直してくる。大事をとって,というよりも能率あがりそうには思えなかったので定時少し過ぎたあたりで退社。にもかかわらず,新井薬師まで行ってしまう。

文林堂書店を覘くが,めぼしいものはない。外に出たところ雨が落ちてきたので,おじさんに声をかけた。夕飯は近くの中華料理店。本当ならば夜は打ち合わせだったので,夕飯は外で済ませることにしていた。この調子だったから打ち合わせはキャンセル,夕飯を食べて帰る予定だけが残った。

麻婆茄子定食に冷奴,ウーロンハイで済ませる。後から入ってきた常連らしい人が麻婆茄子単品に餃子,ハイボールを頼むのが聞こえた。危うくオーダーが重なるところだった。まあ,どうでもいいんだけれど。

店を出ると,雨はしょぼくれてすでに止んでいる。とりあえず古本案内処まで向かう。矢野暢の本があるかもしれない。均一あたりに並んでいるといいのだけれど,と思って店内も探したが結局,見当たらなかった。ついでなのでブックオフを覘く。島田一男の文庫を3冊購入した。左側の頭痛の兆しが出てきた。バスで駅前まで行き,ミネラルウォーターで薬を流し込む。新井薬師駅北口はとんでもなく遠い場所に改札をつくってしまい,一体誰にとってメリットがあるのだろうと考え込んでしまった。頭痛なのに考え込ませないでほしいな,まったく。

島田一男の文庫本をここ数か月で,一体何十冊手に入れただろう。湧いてくるのはほとんど後悔だ。でも,西村京太郎を読み返す,いや西村京太郎の小説など数冊読んだだけなので,新たに読むならば,島田一男を読むほうが数倍マシだとは思う。どちらか選べと誰に言われたわけではないが。

春陽文庫の『仮面の花嫁』を読み返し終え,昭和30年代前後に執筆された花井先生シリーズにとりかかっている。半村良の『下町探偵局』シリーズがめざしたのはこのあたりかなと思いながら,短編ばかりなのでスイスイと読んでいけるのがたのしい。

日常の謎系ミステリーの出自をこのあたりまでさかのぼってしまってもよいかもしれない。ただ,そうすると江戸川乱歩の「二銭銅貨」だって日常の謎系だといわれてもしかたなくなるな。

ロフト9ブックフェスに関連して,「ルーフトップ」の広告記事用の自己紹介文を向井さんに送った。とりあえず考えてから1日置いて,後半を書き換えた。25字以内の縛りがあるので最初,短歌をイメージしていたら,途中で,それより短いことに気づいた。

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