風邪

風邪が治らない,というよりも同じような症状が続いているといえばよいのか。

金曜日は,薬のおかげで少しは体調が回復してきて,それでも早めに帰った。土日の宇都宮旅行というか,一箱古本市に絡めた出かけは何とかなりそうだと思った。少し眠り,夕飯をとってから,もっていく本の準備をはじめた。だいたいめどがついたので,タイトル,値段が入っていない値札を印刷し,1枚ごと切り分ける。一度眠ったので,なかなか寝つけず,1時過ぎに眠る。

土曜日は,7時過ぎに起きて,簡単な朝食をとる。咳は続いているものの,熱はおさまった様子。9時過ぎに家を出た。

高田馬場で山手線に乗り換え,日暮里で常磐線,北千住で東武線に乗る。咳がときどき出るのでお茶を買っておく。さて,ここからが長い。1時間以上乗車し,着いた先は南栗橋。反対側の電車に飛び移り,1時間弱。栃木で同様に乗り換える。ただ,トイレに行きたかったため,乗り換えを1本あとの便にした。となると,このあたりの電車の本数では30分待つことになる。いやはや。

東武宇都宮駅に着いたのは13時過ぎ。優待チケットを準備して,北千住から片道800円と少しでこられるとはいえ,疲れはする。ホテルに荷物を預け,オリオン通りの喫茶フジでカレーを食べる。駐輪場で一日100円で乗ることができる自転車を借り,ユニオン通りを越えて,山崎書店をめざした。

ところが山崎書店は休み。なんだかこのところ開いていないような雰囲気もある。薬をお茶で流し込んだ後,さくら通りを北上し,日光街道に至る。記憶とはまったく曖昧なもので,昨年,バスでこのあたりを通ったとき,目印と目印の間の距離感をすっかり忘れてしまっていたことに気づいた。今回は自転車なのでなおさら。昔の国立病院を越えたあたりから左に入り,再び右に折れ,細谷,若草をめざす。

驚くほど変わらない住宅地の景色に,昨年よりも遥かに驚いた。40年近く前とほとんど変わらず,ただ古びた建物は,しかし,昔と変わらないような感じさえしてくる。当時から古びていたのではないか。小学校のまわりを自転車でめぐり,日光街道に至る新道を進む。思ったよりも寒くはなく,ただ,シャツにセーターでは病み上がりの身にはすこしきつい。

日が暮れるのも早い。帰りは清住街道を進み,大通り近くの下り坂を左に折れ,すぐに川沿いを右に入る。すっかり忘れていたけれど,高校時代,この川沿いの道を通って,市街地を突っ切っていたのだ。途中,飲み屋街をいくつも横目に見ながら,二荒山神社の向こう側まで辿り着く。18時前に自転車を返却し,ホテルにチェックイン。何年か前に一度,泊まったことのあるビジネスホテルだ。

少し休憩して外に出る。百均で消毒用アルコールとシール剥しを手に入れ,ついでに夕飯を済ませる。満州屋でビールのセットにチャーハン。アルコールは一昨日,少し飲んだところ,非道い目に遭ったので,どうしようかと思いながらも。

ホテルに戻り,値付けを始める。22時過ぎには終えて,0時前に眠る。ただ,ときどき咳が出るので,どうにも落ち着いて眠れない。とぎれとぎれの睡眠のまま,朝方まで布団に入る。

調子はよくない。処方された薬は今朝の分までで切れる。バスタブに湯を張り,しばらく浸かってからシャワー。9時半くらいにチェックアウトし,県庁通りのブラジルコーヒーでモーニング。このあとは,別のサイトに書いたので,間を飛ばして,16時半くらいに片づけを終え,東武宇都宮駅から東京に戻る。体がだるい。風邪をこじらせてしまったことくらいは想像がつく。栃木までの30分ほど,ぐっすりと眠ってしまった。乗り換えはそれなりに順調だけれど,体調の非道さに変わりない。ビールを飲む気にはなれず,文庫とマンガを読みながら,どうにか北千住に着く。日暮里で乗り換え,高田馬場でさらに乗り換え,家に着いたのは20時前だった。

家に着いてももちろん体調は芳しくないどころか,数日前の調子に戻ってしまったかのようだ。

景山民夫のエッセイと,オリオン☆一箱古本市で手に入れた村野守美のマンガ2冊,福田和也の『地ひらく』(上)を読んだ。

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