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昨日は全体,調子が悪かったものの,とりあえず回復した。冬が本式に到来。20時くらいまで仕事をして帰宅する。雨が降っている。夕飯をとり,Windows10で調子の悪いThunderbirdの復旧を試みる。結局,アカウント設定をいじってやり過ごすことにした。

大藪春彦は途中でやめて,島田一男の『黒い霧の東京』(春陽文庫)を捲り始める。加下千里シリーズは長編(短編連作のような)では,人が死に向かうよう仕向けることを厭わない描写があって,いくら島田一男の小説とはいえ,感情移入をざっくり遮断されるようなものだった。そうした描写をハードボイルドと解釈していたのかもしれない。しかし短編・中編となると,人は死ぬものの,いくぶん穏やかになる。大藪春彦は仕向けるどころではないのはご存知のとおり。高城高の文庫解説で,新保博久が,大藪春彦前の日本のハードボイルド小説作家として島田一男を意図的に外していたが,1950年代後半,デビュー間もない頃に書かれた小説はハードボイルドの枠組におさまる物語だと思う。特に,外国語を意図的に取り入れ,物語に国際的なひろがりを持たせようとする手腕は評価するべきものだろう。外国語の的確さと軋まなさ加減には驚いてしまう。

この10年近く,仕事の関係で年末にまとめた文章をフォルダから引っ張り出して開いてみた。10年前の文章は今読むと,認識の緩さが目について,ああ,感情にまかせて書いたのだろうなあと感じた。ここ1,2年のものは古びでいないものの,その続きを書き進めることが結局,できなかったのだなあと反省一入。来年は,その先が書けるようにしよう,と。

0時過ぎに眠る。週末はMacBook Airを初期化で終わりそうな予感がする。

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