50歳

コンビニ本の『ゴルゴ13』や小林信彦のエッセイ集(「週刊文春」の連載)を読んでいると,自分が歳をとったと実感する。昔は,あの手の話を面白く感じることはなかったように思うのだ。

週末の夜,高尾で打ち合わせがあり,帰りに駅近くの古本屋で小林信彦のエッセイ集をみつけ,6冊あまりまとめて購入した。近くの蕎麦居酒屋で,昆布で〆たヒラメと枝豆をつまみに黒霧島のお湯割りを飲みながら読み始めたのだ。翌日は夕方から打ち合わせが続き,結局,そのまま千葉の実家を片づけるために直行した。鞄に小林信彦の文庫本を数冊入れ,京成関屋の駅前の中華料理店で夕飯をとり,印西牧の原まで。駅から結局,歩いて家へ向かった。

少し片づけてから,通夜の残りの瓶ビールが1ダースあるので,そのうちの1本取り出して飲みながら文庫本を読んでいた。まるで50歳の人間のすることのようだ,と思った。

2014年2月10日

ケアマネから携帯宛に連絡が入る。父と面談の予定が,玄関まで行ったが出てこないとのこと。マンションの管理人とともなって再度、玄関まで行ったが返事がない。

自宅に父のところのカギをもっているので取りに帰り,そのままマンションへ向かう旨,伝え,仕事を早退する。

週末の電話でのやりとりが蘇り,いやな感じだけがひたひたと湧き上がってきてしまう。

父のマンションに着いたのは17時過ぎ。2つ付いたカギを開けるが内側からU字錠がかかっている。隣の家を呼ぶと妹が来ていた。警察,消防署に連絡をして,彼らがくるのを待つ。

千葉は寒い。雪が降ってきた。

1969

まだ日吉に住んでいた頃,撮影された写真に,雪のなか私と友だちが遊んでいる一葉がある。寒さや降雪の話に至るたびに,この写真を例にあげ「昔は横浜でも……」と何度か言ったことがある。

昨日からの雪についてニュースで,東京での降雪は1969年の記録を超えてと聞いた。そうか,あれは記録に残っている降雪量の年だったのだ。その後,宇都宮に引っ越したこともあって,いや,あれが普通だとばかり記憶を置き換えていた。

神戸

仕事で神戸へ出かけた。夕方に終えて三宮から元町まで歩く。このところガード下を賑やかすのが倣いになっている。いい具合に店が並んでいて,古本屋やCD店など,東京でこの手の店は高円寺あたりまで出かけないと消えてしまった。中野でさえ,ここ数年で無くなってしまったことをさびしく思う。

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