再読

矢作俊彦の『引擎/ENGINE』(新潮文庫),再読。単行本刊行の際に記した記憶があるのだけれど(といいながら,確認したところ見当たらない),この凶手は傑がモデル,というか傑の物語が続かなくなったので,この凶手が出来上がっ...

山甲

中学時代のこと。定期試験前になると,特に社会科は試験範囲のなかかから友人と問題を出し合った。もちろん感覚としては,なぞなぞを出し合っている以上の志の高さなど何一つなかった。 休み時間になると,机のまわりに集まってくる。地...

フィルムノワール

昔,何かの雑誌のクロスレヴューで高見順の娘が,『マイク・ハマーへ伝言』を読み,三人称で一人称のように語る文章が印象的だと書いているのを読んだ記憶がある。当時すでに単行本刊行後,20年以上は経っていたのではないだろうか。 ...

フィルムノワール

そうこうするうちに矢作俊彦の新刊『フィルムノワール/黒色影片』(新潮社)が無事,刊行された。 サイン会が開かれるという書店で刊行日前日に見つけ購入,そのままそばのバールでビールを飲みながら捲り始める。レジ待ちに適当に開い...

北村薫

読書会の課題は北村薫の『飲めば都』(新潮文庫)だった。 戸板康二から泡坂妻夫直系の短篇推理小説家として北村薫が登場した頃,一連の作品には代替できない魅力をもっていたと思う。戸板康二の物語を新井素子の語り口で展開するという...

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