10% For Nothing

風が止んだ分だけ昨日より寒さは和らいだように感じる。

20時くらいまで仕事。帰りに高田馬場のブックオフに寄る。だいたいが,108円棚以外,見ることはないから,年明けに渡された10%オフ券を使いあぐねている。

仕事で付き合いのある本好きの方とMessengerでやりとりしていたとき,「新刊で買える本は古本屋に並んでいてもほとんど手を出さない」と返されて,言われると私もそんな感じで棚を見ていることに気づいた。新書やパソコン関係,滅多に買わないものの4,000円を超えるくらいの本はペンディングするとして。

特に,この10年くらいで増えた,いわゆる一人出版社から刊行された本のうち,読みたいもの,見たいものがあれば,新刊書店で購入する。初手から古本屋で探しはしない。それは出版業界で仕事をしていく上でのモラル,それも最低外してはならないモラルで,あえて言葉にするまでもないものだ。昌己はいまだにAmazonで新刊,古本を買わないというが,そこまで徹していないので,軟なモラルなんだけど。

で,今週に入ってから何度かブックオフに入った。結局108円棚を眺めるだけなので,目ぼしい本が10冊くらい並んでいないかぎり10%オフ券を出すまでもない。バッグにはいまだ3枚の10%オフ券を挟んだままだ。

108円ではない棚に,帚木蓬生の角川選書が並んでいたので,これを買うことにした。とりあえず1枚使った。まあ帚木蓬生なら,ブックオフで買ってもいいか。このあたりの判断も曖昧だ。

一瞬,「あと1日で2枚使えるだろうか」という雑念が頭をもたげてきたので,あわててふさぐ。10%オフだからといって,ほしくもない本を無理して買うことはない。至極あたりまえの考えに至るまで,すこし時間がかかった。

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