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38年前にKing Crimsonの初来日コンサート初日が渋谷公会堂であった。再追加公演くらいが日程の関係で初日になったはずだ。その後,1984年,1998年,2000年までの来日コンサートは観て,2015年と2018年のコンサートにも出かけた。賛否両論あった初来日のコンサートが一番,ロックバンドっぽかったと思う。

夕方,御茶ノ水で打ち合わせがあったので,18時前に会社を出た。東京医科歯科大学はいつの間にか工事中,したなかく順天堂大学をぐるりとまわって待ち合わせ場所に向かう。相変わらず寒い。19時には終わり,神保町まで歩く。アムールショップを均一棚だけ覘き,島田一男1冊,景山民夫1冊,三好徹の天使シリーズ2冊を購入。半蔵門線を九段下で乗り換え帰宅。

絲山秋子『小松とうさちゃん』(河出文庫)を読み終えた。単行本刊行時に,昌己も読んでいて,「ネクトンについて考えても意味がない」を絶賛していたことを思い出した。井伏鱒二といえばよいのかわからないが,すごい短編だ。

週末に揃えた島田一男を順番に読んでいこうかと思ったものの,どうしたわけか矢作俊彦の『コルテスの収穫(上)』を手に取ってしまった。 下巻400枚はじめ,うそを貫き通した「あとがき」の冒頭,

この物語は1979年の暮に筆をとり,80年の2月までに900枚を書きあげた。

とあるけれど,これも1年後ろ倒しての記述なんだろうなと思った。

同じ年の4月,私は日本を離れた。

は,「ヨコスカ調書」や月刊プレイボーイをひっくり返せば,1979年のことだったとわかる。未完の『コルテスの収穫』は1978年の暮に筆をとり,79年の2月までに900枚書きあげた,のだろう。「あとがき」中,

去年の春まで,私は三十枚以上の物語を(自分では)書かなかった。

だけが唯一,事実だろう。と思ったら,本書の奥付は「昭和62年1月20日」,「あとがき」は「1987年元旦」となっている。ここも1年差っ引いて理解するところなのだろうな。

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