自転車

はじめて手に入れた自転車は,店の壁にかかっていたので,大きさのあたりがつかないまま注文してしまい,小学3年生が乗るにしてはやけに大きなものだった。そのおかげで購入1年後,左右の見通しがきかない十字路で右から出てきた車とぶ...

風の王国

いったいどれくらい前に読んだのかさえ覚えていない五木寛之の『風の王国』(新潮文庫)を読み返している。なるほど,昭和50年代に一世を風靡した伝奇小説の体裁をとっていたのだった。すっかり忘れていた。 山田風太郎と大藪春彦が開...

1Q84

『1Q84』book1にギリヤーク人について触れられたくだりがあったけれど,大槻ケンヂファンの私にとって,ギリヤークといえば尼ケ崎だ。 以前にくらべると,他の本を読み返す機会は極端に減ったものの『変な映画を観た!!』(ち...

アルファルファ

大学の入学式の日,どのような経緯で和之に声をかけたのか,もしくは声をかけられたのかは覚えていない。それは校門のところで,初日からブラバンに入るとを聞いた記憶はあるのだから,記憶なんて,どんな按配で留まっているのかわかりは...

アメリカ人にさようならを言う方法を,人類はいまだに発明していない

ここ数日,目の前で起きているのは本当ならば「さようならを言うのかどうか」に集約される筈なのに,パシリを続けながら深みにはまり込むための解釈変更という惨事以外のなにものでもあるまい。 似て非なるシチュエーションを矢作俊彦は...

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