週末

二週連続で本郷の元編集者(というか今も本づくりをしているので現役)宅で打ち合わせ。前回は編集者ばかり,今回は2月に刊行した本の著者関係の方とお世話になった方の4名で。

で,昼過ぎからワインが出てくるので,つい飲んでしまい,後半,話が途切れなくなってきたあたりで,気づくと18時。散会となる。大江戸線で光が丘まで行き,家内と待ち合わせ。リブロで開催中の古本市で永島慎一『黄色い涙』と大塚英志の新書を購入。『黄色い涙』は復刊の際購入したものを最初の頃の一箱古本市で並べてしまったのと同じバージョン。10数年前に新刊で買ったときはさらっと捲ったもページを,今回は何度か捲りなおす。

夕飯をとり,簡単に買い物をして帰宅。

日曜日は午後から家内と船橋まで墓参に。西船橋の駅構内にある喫茶店で昼食。船橋にもあった喫茶店は新型コロナ禍で撤退し,他の店になっていた。船橋からバスで墓地まで。バス乗り場が変わっている。17時過ぎに船橋に戻り,喫茶店で休憩。家内と別れて古本屋まで歩いたものの閉まっていた。駅まで戻り,東武百貨店のくまざわ書店内で開催されている古本市を覘く。滝田ゆうの『寺島町奇譚』が500円だったので購入。昨日,光が丘で買おうか迷ったものの,あまりに本の状態がよくないので手を出さずにいて正解だった。ビッグコミックオリジナルが戦後70年のときに出した増刊号を捲っていたところ,滝田ゆうのマンガが載っていて,これがすごかった。当時,感心した覚えはないのだけど。半村良の表紙くらいで滝田ゆうのマンガの印象など何ももっていなかったのだけど買ってみようと思ったのだ。島田一男の『幻の街』が届いていた。このシリーズを切り口に誰か島田一男論を書かないだろうか。とても新しい切り口のシリーズだと思う。

買い物をして高田馬場まで。夕飯をとって帰宅。

ついでに月曜日。クラウドファンディングの件で,新聞社から取材依頼があったと先生から連絡を受ける。長いものには巻きつけの精神で,その準備。新装版装丁依頼をしたり,注文品の発送手配をしたりなどで一日は終わる。

Update

何度か記した記憶があるけれど,10代の頃までは「新しいものが一番」という感覚で物事に接していた気がする。アーカイブに意味を見出すほど知恵がまわらなかったということだろうし,それくらいに新しいものが魅力的だったのだろう。

大塚英志だっただろうか,後に「おたく」と呼ばれる一群が,一様に「記録」や「スクラップ」をとっていること/し続けていることをその特徴としてあげていた。特徴であると同時に,後にその記録やスクラップは貴重な資料と化した。その点からすると10代の私はまったく「おたく」ではなかった。興味あるものについてしばしば記録やスクラップを行なったけれど,とにかく,それを保持する体力がなかったのだ。

当時,永井豪の下手な絵と滅茶苦茶な物語には何度も惹きつけられ部屋に単行本が積み重なったが,ある時間が過ぎると,それらは古本屋に売ったりゴミとして出してしまった。石森章太郎のマンガはあまりそうしたことをしなかった。石森はすでに「新しいものが面白くない」時期に入っていたからということもあるのだけれど(こう書いてしまうと本エントリーの全体に整合性がとれなくなるが),永井豪のマンガを買ったときから一度も処分せずに数十年にわたって持ち続けている人がいるとしたら,それは(もちろん処分してしまう側でもかまいはしないが)病理的に説明可能ではないかと,これはときどき思うのだ。つまり欲望と体力のバランスの問題であって,結局そのバランスをとれぬまま10代を終えた。

私の友人たちは多くが似たような体力しか持ち合わせていないものばかりだった。総じて新しいものが一番,でもあった。徹は「新しいものが一番」の刷り込みからもっとも早く抜け出したかもしれない。今も変わらず映画好きの徹にとって,昭和50年半ばは名画座に加え,ビデオやレーザーディスクなどハードとソフトの日進月歩で幸せな時代だった。新しくないものでも一番を感じるのによい時代だった。

昭和50年代が終わり頃になると,鈍感な私たちにも「新しいものが一番」などとは思えなくなってくる事態にしばしば遭遇した。この数年のタイムラグは意外と大きい。新しくても面白くもなんともないものが,それも諸手をあげて歓迎される様をシニカルにとらえるしかなかった。ようやく,音楽で新しくないものでも面白いと感じるようになったのはCDの恩恵だ。“バイナル”などと(まるでピーター・バラカンじゃあるまいし)呼称を変え,レコードが持ち上げられるこの数年だけれど,当時,CD化をきっかけに聞いた体験があるので,CDを蔑む気にはまったくならない。

昭和60年代に入ってからは,だからアーカイブとして今も手元に残っているものが増えるのだ。

ヒノキ

昨年も同じ時期にヒノキの花粉症症状について書いている。ということで,ここ数日,花粉症の症状が出てきた。

「舌下免疫療法はスギの花粉に効果があるもののヒノキに対しての療法ではない」ということを最初に説明された記憶がある。で,結局,この間,薬を飲みはしたものの舌下免疫療法の効果はあり,もともと効果が期待できないヒノキの花粉症症状が出てきたということなのだろう。

夜中に喉に異物感がありせき込み,今朝は鈍い頭痛。そんな症状がまとわりついている。

昨日はそれでも定時に出勤し,企画をすすめる準備。午後,印刷所から依頼されていた企画書の件で連絡がある。すっかり忘れていた。20時くらいまでアウトラインを固める。よい天気ではあったものの事務所内はまだやや寒いという案配。帰宅後,夕飯をとり,0時前に眠る。

今朝はそんなこんなで調子が悪く,出社したのは10時過ぎ。昨日の企画書を詰めてメールに添付して発送。倉庫への連絡を終え,企画の続き。

課題を抱えたまま文章に向き合うと,途端,全体を理解する能力が落ちることを実感する。文字を目で追っているだけで,追った先から記憶に残らない。とりあえず課題は保留するに越したことはない。

週末

土曜日は午後から打ち合わせ。昼過ぎに事務所に出て簡単な準備を済ませる。春日まで出て歩いて打ち合わせ場所まで。とはいえ,午後から白ワインを飲みながらでは打ち合わせになりはしない。17時過ぎまで結局,飲んでしまう。そのまま家内と待ち合わせの吉祥寺まで。

アトレの地下の喫茶店で落ち合い遅めの昼食。ブックオフまで行ってからコピスに寄って買い物。ずっと酔いがとれずにいた。帰宅後,早々に就寝。

日曜日は天気予報に反して雨。体調がすぐれず,朝食をとった後,昼から1時間くらい横になる。15時過ぎに事務所に行き,メールの返信など。19時過ぎに帰宅し,夕飯。

3/30

Webに記録をとりはじめてから20年近くになる。記録能力は年々退化しているとはいえ。

花粉症であまり調子がすぐれない。免許更新に行こうか考えながらとりあえず事務所に。一つ二つ仕事を済ませているうちに体調が戻ってきたので,免許更新に行くことにした。中井から都庁前まで行き,受付を済ませ交付まで小一時間。COVID-19感染防止対策のためか,とてもシンプルな手続きで進む。

サブナードまで歩き,100均でクッション付き封筒を購入。西武新宿から中井まで。サワディ―で昼食をとり事務所に戻る。買ってきた封筒で梱包を済ませて発送。週明けに投函した贈呈のお礼電話が数本入る。

19時過ぎに事務所を出て伊野尾書店へ。新書一冊購入して,日高屋で休憩後,帰宅。

有吉佐和子の『複合汚染』を読み返している。宮子あずささんの自称「選挙好き」は親譲りなのだろうか。この本の有吉佐和子の文体はどこか犬養道子に通じるところがあるように思う。情報の提示のしかたが犬養に似ているからだろうか。

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