週末

土日とも出社して索引づくり。手ごわい。

土曜日は昼前に家を出る。渋谷に行き,古書サンエーで島田一男の文庫を10冊ほど購入。会社に行く。19時くらいまで仕事をし,池袋で夕飯を調達して帰宅。雨が降ってきた。夕飯をとり,テレビを観ながらMacBookAirの外付けHDDの初期化。というか,少し前,Big Surをアップデートしたものの,結果,外付けHDDの対応まで間に合っていないことを知る。HDDを認識しない。取り外してバックアップはしばらくせずにおく。

日曜日も昼前から出社。昨日から島田一男の『湖底の囚人』を読み始めた。これが面白い(いまのところ)。横溝正史の『獄門島』を引用したセリフがあったりして,『虚無への供物』のさきがけと言えないことはない(かもしれない)。島田一男のことだから,最後にあまり期待していないものの,『古墳殺人事件』『錦絵殺人事件』の無理した文体を離れ,『上を見るな』に至るプロセスで,やけにバランスがとれている。ただ,差別用語満載なので,新刊刊行はないだろうな。

19時に家内と待ち合わせ。池袋で夕飯をとるつもりが,かつら木は潰れていた。後には家系ラーメン店が入っている。駅地下に戻るが,ラストオーダー19時ばかり。しかたなく,お弁当を買って,家で食べる。索引を少し進めたものの,まだ終わらない。0時前に眠る。

仕事をしながらElectronicaのミックスを聴いていたところ,フリッパートロニクスそっくりの音が出てきた。Grouperという個人ユニットらしい。で,Youtubeで探してアルバムを聴く。なかなかよい。

4/15

索引作業がすすまない。ゲラにマーキングしたものを拾い,よみがなをつけてエクセルにまとめる。そこまで印刷所にしてもらったので,ソートをかけ,親子の指定をすればだいたい終わる作業だ。

今回はゲラと同じ状況のPDFをもらったため,結果,よい索引ができるとは思うものの,作業に手間取っている。エクセルデータから1語ごとにPDFで検索をかけて,拾ったページを書くにするとともに,拾っていないページで,併記したほうがよいものを洗い出す。この作業ができてしまうため,とにかくはかどらない。

PDFで該当するページをすべて拾うと使い勝手がよくないため,恣意的に選ぶ。結果,該当箇所をほとんど見ることになり,B5判2段組み600ページ近くのPDFを何度も行き来する。引用文献の箇所はさすがに索引で拾うことはないので,スクロールする知恵はつけた。それでもなお。

夜,平沢進がツイッターで1981年のロバート・フリップの名言をもとにしたと思しき投稿があったので,「テクニックを捨て去るだけのイノセンス」とレスを付けた。ただ,しばらくして「イノセンス」だったか「インテリジェンス」だったかわからなくなってきた。文意(インタビューか日記の翻訳が元になっている)からすると,「テクニックを捨て去る」ことに眼目がおかれ,そのためには「イノセンス」で向き合うことというものだったはずだ。テクニックを捨て去るインテリジェンスと言っていたような気もするが,1981年の「ロッキンオン」はもはや手元にないので確認できない。昌己はまだもっているだろうか。インタビューを切り取ってファイリングしていた時期があるのだけれど,いつの間にかなくなってしまった。

検索すると,結局,自分のサイトくらいしか出てこないので,覚え間違いかもしれない。まあ,無邪気に向き合うで文意としては途中を吹っ飛ばして通じなくはない。いや,通じないな。

4/14

寒い。雨も降っている。朝,マンションの打ち合わせがあり少し遅れて出社。白焼きを戻し,あとは索引づくり。17時過ぎに退社し,後楽園で待ち合わせ。昔,あゆみブックスがあった先の右手を入ったあたりの店だというのに,春日を左に曲がってしまう。当然,急な上り坂。iPhoneで店を確認して,慌てて坂を下りる。雨が非道いし風も強い。待ち合わせ時間を少し過ぎて到着。知り合いの編集者2人と食事会。21時に散会になったものの,ワイン2本を空け,すっかり酔っぱらってしまう。後楽園から丸の内線で帰宅。23時前に眠る。

時節柄,横長の店内に客はほとんどいない。今月末から事務所を京都に移す編集者と,近くに住む編集者で,最初は仕事の話で集まったものの,酔いがまわるにつれて,とっちらかってしまった。

4/13

続けて索引づくり。かなり進んだと思っていたら欧文索引のみだった。マンションの管理組合の連絡が必要なため18時前に退社。連絡を済ませ,池袋の日高屋で休憩。高田馬場のブックオフに寄り,文庫3冊購入して帰宅。夕飯,テレビ。

マンションの管理組合は,渉外を受けてくださる方が見つかり,かなり負担が軽減した。計画と突発的な案件のどちらにも管理組合で対応するには分業が欠かせない。

創元推理文庫で,日本ハードボイルド全集がスタートするようだ。矢作俊彦は収載を断ったとのことで,ラインナップに含まれていない。半村良の「下町探偵局」シリーズや三好徹の「天使」シリーズは「傑作集」に収められるだろうか。島田一男の初期短編あたりも。

4/12

索引づくりの合間にサイトの更新。一日,パソコンに向かいマウスとキーボードで指定の繰り返し。19時すぎに退社。日高屋に入り休憩しようとしたところ,蔓延なんとかのためか,アルコールの提供は19時までになっている。また戻ったのか。その程度の認識でよいかはさておき。寄り道をせずに帰宅。夕飯をとり,マンションの管理組合の仕事を少し。テレビを観て眠る。

島田一男の『上を見るな』は少し前に読み終わった。ただ,犯人が誰で,最後どうなったのかあたりはまったく印象に残らない。眠る前に少しずつ読んだからかもしれない。記憶にないあたりから読み返して,とりあえず犯人と最後のくだりは記憶にとどめた。「バカミス」の元祖扱いされることもあるようで,この手のものは大上段振りかぶって大真面目に書くから,いきおいそうなってしまうのだろう。

並行して『自殺の部屋』を読む。これは春陽文庫以外の文庫で読んだことがあり,再読。トリックもストーリーもまったく覚えていないので新鮮だ。新保博久の「島田一男は時代劇の人情ものを現代に換骨奪胎した」(時代劇と書いてあったか忘れたものの)という評はそうだなあと思う。短編の時代設定を時代劇に替えても通用してしまうものが少なくない。だいたいが時代劇の人間関係に擬えてあるからなのだろうか。にもかかわらず,島田一男には時代劇作品よりも遥かに現代を舞台にした小説が多い。

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