文体

新刊,古本,週に10冊以上手に入れる生活がしばらく続いていると,いきおい,これまで読むことのなかった著者の本に接する割合が増えた。というものの,書かれたものを文体で眺めていくと,結局,矢作俊彦の文体が(良し悪しはまったく...

ルポ精神病棟

大熊一夫の『ルポ精神病棟』を読んだのは1980年代の初めのことだった。 風邪ひきのなか,手持ち無沙汰にと弟が,どうしたわけか中井英夫の『虚無への供物』を買ってきたのを契機に,真っ黒かった頃の講談社文庫で夢野久作の『ドグラ...

下町探偵局

半村良の『下町探偵局 PART 1』(角川文庫版)を読み直していた。 もともと昭和50年代に,日曜日の夜,放送されていた「日曜名作座」(NHKラジオ)で森繁久弥と加藤道子の語りを聴いたのがはじまりだ。当時はまだ,半村良の...

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