Box

矢作俊彦さんのSNSで特装版『マイク・ハマーへ伝言』刊行のアナウンス。制作部数からするとオンデマンド印刷なのかと想像していたところ,プレスリリース(なのかな)に示された定価はかなり高額。

活版からとった紙型をフィルム撮影してオフセット印刷(ここまでは想像,まさかこんなふうにはつくっていないだろうけれど),さらにフランス装だというので,アンカットで出して製本用のチケット付きの価格――とすれば妥当というか,安いとも考えられるけれど,そんなことはないのだろうな。

キングクリムゾンのCDボックスセット(20数枚入り)と似たような価格帯なので,まあボックスセットを買うつもりで向き合えば,手を出さないことはない。CDが対時間比で値付けされるのであれば,本はいまだ紙に対して値付けされていると考えれば,この値付けは本来の電子書籍の値付けに近いものだろう。それも困ったものだが。丸山健二が立ち上げた出版社があって,そこで刊行された本の定価をみると,なんだか似たような印象だし,丸山健二の本を買うくらいならば『マイク・ハマーへ伝言』を買うのは当然だが,まあ,この値段で本を買うという行為がいまだ想像できないのが難題だ。

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