21時前,会社帰りに教育の森公園から金子書房の手前あたりに向けて,どうみても狸と思しき動物が横切った。少し前,遠州ビルから春日通りを横切るのを見た記憶もある。狸がいてもおかしくないものの,少し驚いた。
12
川崎クラブチッタに初めて出掛けたのは25年近く前のこと。FMヨコハマかどこかの後援で,スカパラやランキンタクシーが演奏するイベントがあったときだったと記憶している。当時としてはかなり天井が高いハコで,ステージ向かって左側に出入り口があったと思う。検索したところ,10数年前に移転したのだそうだ。当時とは位置関係が変わっていることは,入ったときに感じた。
「ダイスを転がせ」から1か月,ワンマンとしては,昨年のダイバーシティ東京以来,くるりのライブに出掛けた。
川崎に降りたのは何年ぶりか記憶にないけれど,その頃は西口には東芝の工場しかなくて,鄙びた景色が広がっていた。駅前の非道い変わりように驚いた。とにかく,21世紀に入ってからの駅,特にJRの駅前の開発具合はすさまじい。元来,列車なんて煩いものが街中を走ることをよしとしなかった当時にできた駅は,多くが繁華街から少し外れたところにあった。ここ10数年で,駅と駅前に資本が集中し,もともとの繁華街が廃れていくという図式が各地で描かれている。まあ,川崎だからどうでもいいのだけれど,生まれてから何か月か住んだだけで,出身が川崎市になっている(と,最近,気づいた)私にとって,川崎駅西口から少し行ったあたりの商店街の軒並みの記憶は,それでも川崎を象徴しているといえなくもない。
ドラムは,渋谷AXと同じく福田洋子で,バスドラの音の大きさと,ウラで入れるハイハットが印象的。前回のようにハイハットを16で刻んでいくスタイルから変えたようだった。ライブが始まってからしばらくはPAの調子だろうか,若干,バスドラが引き摺るようなテンポだったけれど,中盤以降はいい感じのテンポをつくっていた。
昨年みたくるりのライブは全体,きっちりと演奏するパターンが多い印象だったのに比べ,ここ2回,特に今回はかなりルーズでラフな感じで,それが心地よい。というか武道館を境に,見るたびにルーズさをだんだんと前面に出しているようだ。1曲目の“ロックンロール・ハネムーン”の終盤,ギターをかき鳴らす山本幹宗の音や“ロックンロール”の後半,バンドが鳴らす音の塊のような感じは単純に格好よかった。
YoutubeでTAICOCLUBでのフロアの大合唱(?)をみて,とてもいい感じだったので,ワンマンライブでもあんなふうになるかと思っていたら,歌を聴きいる気持ちのほうが強いのだろうか,ああはならなかった。
事務所を立ち上げたというので,どうしても平沢進の20年を重ねてしまう。
セットリスト
- ロックンロール・ハネムーン
- ワンダーフォーゲル
- ブレーメン
- Morning Paper
- ワールズエンド・スーパーノヴァ
- everybody feels the same
- ばらの花
- Time
- Loveless
- Liberty&Gravity
- コンチネンタル
- 花の水鉄砲
- 虹
- ハヴェルカ
- ロックンロール
- 宿はなし(アンコール)
- お祭りわっしょい(アンコール)
赤い公園
渋谷AXでライブを観て以来,赤い公園の動画を探してしまう。19,20歳のセンス(演奏能力というよりも,表現力)とは思えないだけならまだしも,この動画(残念! リンク切れ)の出囃子を聴いたときには,爆笑した後,かなりくやしくなった。このネタ,心底,やりたいと思った。
「今更」のようなパターンの出だしだけ聴くと,パパイヤパラノイアを思い出すのだけれど,石嶋由美子はこんなに無茶苦茶に音楽をくっつける引出しと構成力は(関心)ないと思う。
いや,凄いなあと思う。
1Q84
茗荷谷を17時過ぎに出ると,上野広小路までのバスの道程はやけに明るい。降りて古本屋をのぞいて,京成上野駅近くで軽く夕飯をとり,印西へ向かう。駅前のヒーリングスパに入った。ここ2回は,本を持って入り,屋外の湯船でペラペラとページを捲る。ビールとローストビーフのサラダ,烏賊と筍の炒めものを買い,実家へ歩いていく。
ビールを飲みながら,メールをチェックし,何年ぶりかで御厨さと美の『裂けた旅券』の第1巻を読みながら眠った。
今朝は7時過ぎに起き,朝食を済ませ,送水管の交換の打ち合わせに管理事務所へ行き,担当者数名を連れ立って部屋へ戻ってきた。1時間ほど確認作業に付き合った。
その後,したくをして,自転車で千葉ニュータウンの銀行へ向かう。久しぶりに強い日差しで汗をかいてしまった。銀行で手続きを終え,古本屋,靴屋,洋服店をはしごして,途中,昼食をとって,戻る。洗濯と掃除をして,バスで千葉ニュータウンへ向かう。しばらく迷って,結局,タクシーで司法書士のところへ。打ち合わせをして帰りの電車で『1Q84』book3を読みながら戻ってきた。
ポール・オースターの『幽霊たち』を読んだのはいつのことだったか覚えていない。矢作俊彦が貶したときはすでに読んでいた記憶があるので,かれこれ20年くらい前なのだろう。book3を読み,『幽霊たち』を思い出すのはしかたあるまい。