今さらLinux

2003年だか04年だかから使っていた日立のラップトップ。サーバーを調整しなくてはならないこともあり,この機会にLinuxマシンとして用いるため,fedoraをインストールした。ただ,ブックオフで手に入れた2007年の雑誌についていたCDを用いたため,以後のアップデーターを反映するのに,下手すると1日近くかかった計算になる。

fedoraというと,どうしてもタンジェリン・ドリームを最初に思い出してしまう(スペル違うなと思い,検索したところ,それよりもリリースしたアルバム数,いったい何枚あるのだろうか気になった)。

薔薇幻視

なお,本巻収録の佐藤明撮影の写真は,初版刊行時のものとは違うカットであり,また,初版本は中井英夫の文章と佐藤明の写真を交互に収録した構成であることを付記する。
本多正一『中井英夫全集[11]薔薇幻視』(創元ライブラリ)

中井英夫全集をすべて揃えるつもりは,実のところなかった。『とらんぷ譚』『虚無への供物』と刊行時に買い求めたところ,そのうち「蒼白者の行進」とか「香りの時間」あたりの短篇などを読みながら,次の1冊が刊行されるのを待つようになってしまい,結果,1冊を除いてすべて手に入れた。その1冊が『薔薇幻視』だ。
書店の店頭で見つけたときペラペラと捲り,色あせて見えた写真を目にした途端,平台に戻したのだと思う。「なぜ,新たにプリントしなかったのだろう」,平凡社新書の2冊をもっていたので,買うのをやめた。

しばらくしてから,収載された写真がニュープリントで鮮やかな色だという紹介文をどこかで目にし,それならば買おうと思ったときには,すでに店頭から失せていた。それにしても,何を勘違いしてしまったのだろう。

少し前のこと。小滝橋通りから少し入った古本屋で,定価よりも安く,状態のよい本を見つけたので手に入れた。ただ,通勤途中に読むには,どうにもそぐわない。鞄のなかから取り出し,机の上に置くことにした。

雑誌

昭和50年代の終わり頃,定期的に購入していた雑誌は何冊くらいあったろう。当時,矢作俊彦が数誌に連載やら定期的に原稿を執筆していたため,いきおい手に入れる雑誌の数が増えた。同じような状況はそれから数年後,昭和の終わりから平成にかけても起こったけれど,実はその頃は,矢作俊彦の文章が掲載されているからといって,すべてを買い求めていたわけではない。

大川悠氏が編集長時代の「NAVI」は,ページのそこここに面白いものが潜んでいるように感じ,つい1冊まるまる読んでしまうことしばしばだった。スズキさんが編集長になってからだ,実はそうした面白みを「NAVI」から感じられなくなったのは。それでも,矢作俊彦の原稿が掲載される号だけは手に入れた。他の記事を読むことはほとんどなかったのだけど。

スズキさんが編集長になってからの「GQ」は3冊だけ手に入れた。今日発行された9月号には「『除染モデル実証事業』の真実は何か?(前編)」と題するレポートが掲載されている。買って読む内容だと期待して,読み終えて,次号も買って読まなければとは思う。

ところが,他に読むところがほとんどない。幸い,広告記事が別冊になっていたので,大塚駅のゴミ箱に放り込んできた。すっかり軽くなって,帰宅途中の山手線で矢作俊彦の記事だけを読んだ。

たとえば,「新潮」で都筑響一が連載している「夜露死苦現代詩2.0ヒップホップの詩人たち」のような原稿が目の前に飛び込んでくるのが雑誌の面白さだと思う。

マイク・ハマーへ伝言

俺に,自分と二重映しにして計測するほどの他人がいる! 克哉は腹をたてる。誰にしろ,そんな他人がいたなんて,あっていいことだろうか。
矢作俊彦『マイク・ハマーへ伝言』(光文社,1977)

電子ブックの話題になるたびに,こころの奥底,どこかで何冊かの本の感触が沸き起こる。『マイク・ハマーへ伝言』は最初の文庫本が出たときにはそれほど思わなかったものの,角川文庫を手に入れたとき,束がどうもピンとこなかった。「こんなに薄かっただろうか」という具合に。

表紙に描かれた「MH.I’m HARD ON YOU!」の文字から活版の文字,改行のリズムなど,昭和の終わりから幾度となく捲ったページの一枚一枚に記憶が染みついている。

手持ちの本に代替しうるものはない。そんな本が何冊かある。

Windows 7

パソコンが生活に不可欠になって長くのあいだ,机の前にiMacを据えていた。実は今も乗っているのだけれど,数年前にキーボードが壊れてからはメールの保存とジュークボックス代わりに使う他,ほとんど電源を入れることはない。

Windows環境があったほうがそれなりに便利だったので,まだ日立がパソコンをつくっていた当時,パールホワイトのラップトップパソコンを買った。上海やニューヨークに出かけたときは携えて,それなりに活用したし,曲のデータを編集する際にも,どうにかこのパソコンで事足りた。iMacがダウンしてからは自宅では脆弱なスペックのこのパソコンをほぼ使ってきた。

ビックカメラで安価なWindows 7パソコンが売りに出ていたので,朝から出かけ,何とか手に入れた。今時ふつうのスペックなのだろうけれど,とにかく快適な動作環境だ。こんなに違うものだろうか。午後,会社で仕事をしていたときの,XPのへたれ具合を信じたくないくらいに。

Windows環境というのはあまり好きでないのだけど,ドックが付いていて,見た目ほとんど昔のMacみたいだ。

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