Update

半日かけてxamppを動かし,夕方には何とかなったものの,結局,パソコン上でページをつくってアップしていくのが面倒になってきたので,少しずつつくっていくことにした。

半年分の間隙に,あんまりこだわりがない。

7月は,娘がくるりのフリーライブ(代々木公園)に出かけた。
8月は,事務所が移転して,とにかくシュレッターと廃棄書類のあいだを行き来した。
9月は,くるりの「坩堝の電圧」がリリースされた。
10月は,慌ただしく過ぎた。
11月は,家族3人で横浜へくるりのライブに出かけた。
12月は,高橋幸宏の還暦ライブに出かけた。

よく読んだのは,三好徹と結城昌治。矢作俊彦を読み直し,今はスティーヴン・ハンターを鞄に入れている。

AGAIN, AGAIN

詳細は「キネマ旬報」1984年2月上旬号(No.878)参照。と記して,キネ旬は月2回発行されていたことを思い出した。

ことのおこりは四月の波止場だ。 若いし陽気はいい,おまけに懐もあったけぇ。波止場には海がある。女がいる。酒がある。みんな,集まってこねぇ方がどうにかしている。 矢作俊彦『複雑な彼女と単純な場所』,p.148,東京書籍,1987.

この箇所を読んだとき以来,「アゲイン」のシナリオの引用だと思い込んでいた。ところが今回,読み直すと,シナリオと違うことに気づいた。30年近く誤解していることは意外とあるものだ。 スキャンは皺だらけになってしまった。
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くるりの「東京」をはじめて聴いたとき,出だしのリフにデヴィッド・ボウイの「ジギー・スターダスト」が二重った。他の曲(さよならストレンジャーだっただろうか)でも「スターマン」っぽかったり,音の取り方とでもいうのだろうか,響いてくる音がデヴィッド・ボウイに似ていると思ったあたりから,聴き方が変わってきた。

山口泉との対談で埴谷雄高が次のように語っている。

僕が感心するのは,あなたがよく引用することです。あれをやらないといけないんです。単に抽象的に弾劾するだけでは,相手には分からない。引用するということは,自分が読まなければだめなわけだから,大変なわけですよ。(後略)
山口泉『新しい中世がやってきた!』,p.317,岩波書店,1994.

意味は違うのだけど,くるりの曲に他の曲からの引用を発見すると,埴谷雄高のこの言葉を思い出す。“Don’t let me down”が“地下鉄”になったり,“すけべな女の子”はKing Crimsonの“Neal and Jack and me”を思い出したり,“ロックンロール”を聴くと,あぶらだこを思い出したりする,そうした記憶が揺さぶられるのが面白いのだ。

TOWER RECORD

センター街に10数年ぶりに出かけて間もなく,再び渋谷で探しものをした。家内にCDを頼まれたので,とりあえずはタワーレコードへ行こうと記憶を頼りにクアトロの先をめざす。東急ハンズを右手にこのあたりにあったはずのところに,しかしタワーレコードはなかった。1階は別の店が入っていて,2階,3階だったという記憶はあるのだが,店はない。

しかたがないので,DISK UNIONとレコファンに入り,頼まれたCDを探すも見つからない。レコファンは記憶にないが,DISK UNIONは当時からここにあったはずだ。当時というのは昭和の終わり,もっとも渋谷に出かけていた頃のことだ。

そこから公園通りへ上がりCSV渋谷があったあたりを確認し下って行ったところ,丸井の先にそれ風のビルが見えた。そこが渋谷のタワーレコードだった。

家に戻ってから検索すると,1995年には移転していたのだという。確かに新宿や池袋のヴァージンメガストアがCDを探すときの砦になっていた頃から数年が経ち,それは私がCDショップに足を運ばなくなった頃と二重なる。

少なくとも1980年代の半ばまでは,輸入レコード店に足を運べば,何かわからないが情報に接することができるという手ごたえを感じた。音楽についてそうした店を発見することが出来なくなって後20数年を過ごした今,それでもかすかに書店にはまだ,そうした機能を期待している。

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