散歩の達人

書店で買おうと思う本がなくて,しばらく棚をながめていたところ,「散歩の達人」がリニューアルされたと知り,買い求めた。

はじめて「散歩の達人」を買ったのはまだ平綴じのころで,フォトモとかイタリア人にナポリタンを食べさせるとか,妙に琴線に触れる企画がいくつかあった。と,本棚から見つかった一番古いものは1996年7月号で特集は「トナリの外国見聞録」とある。で,ペラペラと捲っていたのだけれど,リニューアル号とテイストは変わっていないぞ,これは。大塚の世界飯店とか新宿の餃子のLEEとか(LEEは新宿より江古田のほうが強烈だった),ワールドインポートマートもまだ健在だったころだ。

少し後で,雑誌の後半が北総線沿線特集だった号があって,当時,印西牧の原にマンションを手に入れた両親のところへ行った際,おみやげに持っていった記憶がある。ただ,普通の観光本を渡したほうが役にたったに違いない。

こういう雑誌が続いていることを,なんだか救いのように感じた。

GQ

重くてしかたのない「GQ」を購入。矢作俊彦のエッセイはハンバーグ紀行第2弾で,面白く読んだものの,一番目を惹いたのは「月下の鉤十字」の連載が再開されそうなくだり。

コバヤシヨシオが辻まことっぽいことさえすっかり忘れていた。連載はいまだ,枕元に切り抜いて置いてある。

購入

なんだか買った古本で,部屋がとんでもないことになっている。

ここ数日,購入しただけでも以下の通り。すでにもっているものもあるような気がする。

河野典生

  • 殺人群衆

スタインベック,J

  • エデンの東1~4

開高健

  • 渚から来るもの
  • 風に訊け ザ・ラスト

伊坂幸太郎

  • ラッシュライフ

北杜夫

  • マンボウ家族航海記

シゲリスト,H.E

  • 文明と病気(上)

横溝正史

  • 仮面劇場
  • 三つ首塔

打海文三

  • ハルビン・カフェ

犬養道子

  • ヨーロッパの心

宮﨑克/吉本浩二

  • ブラック・ジャック創作秘話1,2

北村薫

  • ミステリは万華鏡

石ノ森章太郎

  • マンガ日本の歴史1~5

三好徹

20代に三好徹の小説を読もうとは思わなかった理由は単純だ。新聞記者,商社マン,バァのマダムと,絵に描いたようなキャラクターに思い入れることはできない。これは結城昌治の小説も似ている。

先に書いたように,ここ数年,古本屋で見つけると文庫本を買い求めてしまい,結局,文庫だけでこれだけのものが手元にある。なぜ,今頃,三好徹の小説を読み続けるのかというと,これも前に書いた通り,江戸川乱歩との共通性を見出てから。娯楽としての読書に相応しい作品が面白い。

集英社文庫

  • 海の沈黙
  • 遥かなる男
  • 禁じられた華壇
  • 幻の美女
  • 商戦
  • 海外駐在員

中公文庫

  • 風は故郷に向う
  • 風に消えたスパイ
  • 風葬戦線
  • 殺意のアラベスク

文春文庫

  • 聖少女
  • 悪人への貢物
  • 狙撃者たちの夏
  • 戦後人物誌

講談社文庫

  • 天使の唄
  • 天使の復讐
  • 外套と短剣
  • 生けるものは銀

角川文庫

  • 野望の果実
  • 異国の空の下で

徳間文庫

  • 謀略の迷路
  • 追う者追われる者

双葉文庫

  • 密計の荒野

新撰組

川島透・司城司朗の『斬ばらりん』を読んで,幕末の知識があまりに薄っぺらであることに気付く。望月三起也の『俺の新撰組』くらいで,他にこれまであまり興味がなかった。

『俺の新撰組』のおかげで,それは新撰組がワイルド7のようなもので,他の誰よりも原田が格好いいという記憶だ。

別冊宝島を古本屋で買い,情報を整理していたら,私たちの世代にとって,別冊宝島は岩波新書のようなものだなと,ふと思った。執筆者が複数でまとめあげた岩波新書というところだろうか。

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