Second hands

今月後半まで閉店50%セールの案内が届いていた古書店へ出かけた。会社帰り,22時過ぎというのに店内は混雑している。

客は大きく2パターンに分かれる。第一のグループは棚を歩きながらほしい本を探す,至極あたりまえの客。もう一つのグループはスマホ片手に背取りよろしく市場価格と付き切りで,どちらかというとスマホを見ている時間のほうが長いグループだ。

三好徹の『チェ・ゲバラ伝』(原書房版),『スタインベック短編集』,『赤い子馬』(ともに新潮文庫),開高健『歩く影たち』(新潮文庫),山中茂樹『漂流災害者』(河出書房新社)。で700円くらい。週末にきたときに目をつけていたエリック・ホッファーの本はすでに棚になかった。

ここの105円棚で手に入れた『チャーリーとの旅』をもう少しで読み終える。たぶん同じ家から売られたであろう本のうち,3冊は私が手に入れたことになるのか。

逆上がり

フジファブリックの志村正彦の『東京,音楽,ロックンロール 完全版』を読んでいると,

逆上がりができない人も多いと思うんですけど,僕の場合はできましたね(p.383)

というくだりがあって,あれっと思った。

小学2年のとき,アリジゴクが生息する古い神社の境内に至る手前に据えられた鉄棒で,前転をしてもどる前に,何を思ったのか手を離してしまい,顔から地面にぶつけて,その年の夏休みを湿布で覆われたフランケンシュタインよろしく過ごした経験後,運動からはるかかなたで日々過ごしていた経験(いや長い文章だ)からすると,私の同年代で小学生のとき逆上がりができないというのは,それなりに目立つことだった。

志村と私の年齢差は15歳程度。その間に鉄棒をめぐる環境(というものがあるのなら)がまったく変わってしまったに違いない。

Youtubeでフジファブリックばかり聴いている。10年前の日本の音楽シーンは面白かったのだなあと,感慨一入。

トロピカル・ドリンクスのないディスコなんて

バナナダイキリで思い出すのは高橋幸宏で,ダイキリといえば『THE  WRONG  GOODBYE』で,その元になる「ヨコスカ調書」が「ハヤカワミステリマガジン」に連載されていた頃,たぶん少し前,月刊プレイボーイに掲載された一文。「The party is over」もそうだけれど,矢作俊彦のこうした小品を読みたくなる。
drink02  drink01drink03

5

iPodにくるりの曲だけを入れて,ここ数か月の間,聞いていた。いつの間にかテンポのある曲ばかりを流し,静かな曲はスキップするようになってしまい,これじゃベスト盤を入れたのと変わりないと,シャッフルするのを止めた。

キング・クリムゾンもP-MODELも同様に一時期,シャッフルして聴くのだけれど,そのうち元のアルバムオリエンテッド(?)に戻る。

ところが,マッドネスだけはシャッフルしても,それで聴き続けられるのは,結局,メンバー全員が作詞・作曲に参加する,それも7人編成のバンドでそれは繰り返しいうとおり,まったく稀有なことだ。

で,『チャーリーとの旅』はまだ,ディア・アイルにいる。

古本02

『東京サイテー生活』と同じときに105円棚でみつけたスタインベックの『チャーリーとの旅』(弘文堂)を読んでいる。原書を探したくなる本がどのような類の本かうまく言えないのだけれど,数ページ読んだだけだけれど,原書を探してみたくなった。

Top