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このカテゴリーは10年近く前につくったものなので,変えなければならないのだろうか。

RIJF2019以来,くるりのライブを観に,Zepp Hanedaまで出かけた。駅から会場までの距離感がわからない一方,17時過ぎに出て天空橋までどれくらいかかるか経験がないのでわからない。経由で悩んでしまう。結局,池袋まで出て,大崎で乗り換え品川で再度乗り換え,という流れにした。

小奇麗にできた施設の奥にZepp Hanedaはある。手前のお店でカレーで夕飯を済ませ,10分くらい前に入った。今回は椅子席だったので,迷わずに家内,娘と落ち合う。

ファンファン離脱後,はじめてのライブで,新譜中心のセットリストではないだろうなと思いはしたものの,「東京」から「野球」まで,カップリング曲や新曲を含めたバラエティーに富んだセッティングになった。二,三の例外はあるものの,歌詞に込められたメッセージが全体,希望というか勇気につながるものを選んだのかもしれない。その意味でとてもメッセージ性のあるセットリストだと思った。COVID-19禍にライブで何を歌うか,演奏を見ながら,そう問いかけたバンドを思う。

この10年近く,トランペットやユーフォニウムパートが曲の土台に染み込んでいる。短期間で土台を組み替えることはできなかったのだろう。「坩堝の電圧」「ソングライン」からは演奏されず,「THE PIER」からは“loveless”,新譜からも2曲のみが演奏された。

2019年のライブからすると,やや落ち着いたステージだったものの,石若駿のドラムが前半,無茶苦茶恰好よく鳴る。ハイハットとシンバルで緩急をつけていくさまは,人力テクノの風情。バスドラを大きく鳴らし,スネアにはリムショットを被せる。これまで感じなかったものの,石若はBOBO系のドラムスタイルなのだろう。反面,タム系の音があまり拾われず,“loveless”はタムがほしいなあと何度か思った。(つづきます)

ビッグ・スヌーズ

6月が始まったばかりだというのに夏のような湿気と暑さ。

3年越しの翻訳書の見本が届く。同じタイミングで打ち合わせた本は書き下ろし箇所が仕上がらずいまだ出来上がっていないが。19時半くらいまで仕事。帰りに伊野尾書店で「新潮」を購入。事務所からカートを引っ張って帰宅。夕飯をとり,テレビを観る。

矢作俊彦の連載「ビッグ・スヌーズ」は,『大いなる眠り』に擬えると,すでに終わっていてよい頃合いではあるものの,この間,描かれた場面がとても面白い。「リンゴォ・キッドの休日」以来,一貫するテーマと『大いなる眠り』が見事につながる。レイヤー越しに物語が移行する醍醐味。

過去の事件を引っ張り出す術が新聞や雑誌なのも,本シリーズで一貫している。文字通り新聞(紙)を描くことが好きだったとしか思えない,これまでの足跡を思い出す。『ロング・グッドバイ』に比べると,「ビッグ・スヌーズ」の新聞はとても自然な感じがする。冒頭の一節が今回,方向を変えて(読み直していないのではっきりわからないが)登場する。従来の表現力に加え,構成の巧みさを本作では何度も感じる。すごいものだ。

週末

金曜日は会社帰りに以前の上長の会社まで行く。様子をうかがい相談する予定だったものの,どこも大変な様子。方向は絞られてきた感じがする。

土曜日は午後から事務所まで本を持っていく。STORESにきた注文の本を投函。これまで奥の方に固めて置いておくばかりだったのものを少し整理した。6月の週末土曜日に古本を並べようと思い立つ。内田百閒の文庫を事務所の上がり框に置いてイメージ写真を撮る。家内と待ち合わせ,東中野経由で高円寺まで。古本サンカクヤマの均一から文庫を2冊購入。スーパーで買い物をして,夕飯用にカレーを買って帰る。夕飯後,撮った写真を少し加工して告知をSNSに投稿。12,19,26日の11時から16時に「上がり框古本市」を開催予定。

日曜日は昼過ぎから事務所に行き,本の片づけの続き。中井で昼食をとり,茗荷谷まで。少し前まで「しまむら」だったスペースが「ダイソー」に代わっていた。クッション付き封筒と消毒詰め替えを買う。池袋まで戻り,夕飯用におかずを購入して帰宅。

「上がり框古本市」は最初,すでに事務所に移動した本を選んで並べようと思ったものの,一箱古本市と同じに,当日まで家で本を用意して持っていくことにした。人がくることはほとんどないだろうし,とりあえずは3日かけて本の片づけで,できれば,リサイクルショップで購入予定の棚などをセッティングしたい。近隣への挨拶もしていないので,済ませておかなければ。

片づけていた本のなかに丸山昭『トキワ荘実録』(小学館文庫)があったので読み返した。ただ,以前,この本を読んだ記憶はない。とても面白かった。カバーに著者と手塚治虫が並んだ写真を使っているものの,内容からすると石森章太郎との写真を使うべきなのだろうが。いずみ・あすかが「泉鏡花」をパロってつけられた名前だったことを初めて知った。以前読んでいなくて,初読だったのだろうな。

6/3

営業の仕事で,毎月の締の準備。処理の方法がわからないことがたまったので久米君にメール。しばらくして返事がある。20時前には終えて帰宅。夕飯をとり,踊ってばかりの国の新作をヘッドホンで聴く。

「~しか勝たん」とはいつくらいから使われ出したのか知らない。ただ,40年くらいぶりに,「おたく」に続く言葉ができてしまったのではないかと思う。そのうち,「~しか勝たん」を使いそうなクラスに対して「カタン」とラベリングされそうな印象だ。「おたく」が登場したときの雰囲気にとても近いものを感じる。

6/2

17時過ぎに退社。行き帰りに関川夏央の小説を読み始めた。同じように鞄に入れページを捲ったときは2作目あたりまでで続きを読むのはやめた。今回は読み終えるかもしれない。

そのまま落合まで行き,不在通知の郵便を受け取る。上落中通りを歩き,リサイクルショップを覘く。事務所用の書棚などを探しにきた。待ち合わせの家内がかなり遅れてやってきて,様子を確認。事務所の各箇所の寸法を測り,再度くることにした。

線路脇をあがり,パスタ屋で夕飯をとる。間抜けな大声で携帯を使う太った男。テイクアウト待ちのようだったが,迷惑ったらありゃしない。食事しながら娘用にテイクアウトを用意してもらい受け取る。久しぶりにブックオフに寄り,文庫を購入。

帰宅して,「刑事コロンボ」を観る。SynologyのDSMがアップデートされていたので更新をかけた。その後,踊ってばかりの国と下津光史の1stソロをMacに取り込み,NASにアップした。

ポータルサイトgooの「話題のトピックス」の並びを何気なしに目で追うことがある。多くの「SNSの声」と称して書かれたと思しき記事は,「ほんとかよ」と感じてしまうような単純な賛否の声がほとんどで,あの記事で糊口をしのいでいる人がいるのだろうから趣味の問題はさておき,SNSの声というのはどうでもよいものだと思う。読み飛ばされていくという意味では,雑誌の正当な末裔なのかもしれない。

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